
スモールビジネスの現場では、スピーディに課題を解決し、事業を回すことが求められる。しかし、少数精鋭の会社経営ではそうした「本業」に専念できない現実もある。
少人数の会社では、事業本体にリソースを割かなければいけない分、IT環境の整備はどうしても後手後手に回りがちだ。しかし、IT環境の整備が遅れることで、ビジネスの波に乗り遅れたり、時には会社の存続に繋がるような致命的なトラブルに見舞われたりすることもある。
IT環境の整備をサポートし、一緒にお客様のビジネスを成長させる──そんな思いでスモールビジネスに挑む中小企業の助けになろうと誕生したのが、デル テクノロジーズ アドバイザーだ。
「人材×プロセス×テクノロジー」でイノベーションを起こすスモールビジネスの世界に寄り添うデル テクノロジーズ アドバイザー。その現場の思いをデルのビジネス営業統括本部 部長 島村元暢が語った。
デル テクノロジーズ アドバイザーの歩み
デル テクノロジーズの調査によると、従業員100名未満の中小企業においてIT投資を積極的に行う企業は、業績も良く、増員傾向にあるという。その一方で、IT投資を積極的にできない企業が一定数あることも判明した。
その多くが、「適切なIT人材がいない」「費用対効果がわからない」「誰に相談すればよいかわからない」といった悩みを抱えており、そういった企業に対して、「デルであればその悩みを解決できる」という思いからデル テクノロジーズ アドバイザーが誕生したと島村は言う。
経営課題をも解決する少数精鋭チーム

デル テクノロジーズ アドバイザーは、顧客のビジネス内容や課題を知ることから始まり、業界を調べたり、同じ業界における情報を提供したりと、携わり方が多岐にわたるのが特徴だという。
「以前、あるゲーム会社から老朽化したデスクトップの交換の相談を受けました。お客様の課題を確認していく中で、『残業が多い』『離職率が高い』という新たな課題が見えてきました。
そこで、従来のデスクトップでの買い替えではなく、ノートパソコンでの買い替えおよび、社員一人につきモニターを2台設置することを提案しました。ノートパソコンにすれば社内でのコミュニケーションをとりやすくするとともに、働き方のバリエーションを増やせる、デュアルモニター環境により生産性を向上できるといったことを、ゲーム業界の傾向なども情報に加えながらご提案させていただき、採用していただきました」
その効果は絶大だった。そのゲーム会社は1年間で残業が20%減少し、在宅ワークの導入など働き方改革にも踏み切った効果もあり、離職率も10%減少したという。「私の提案が会社の変革に寄与できたことが非常に嬉しかったです」と、島村は振り返る。
デル テクノロジーズ アドバイザーを利用する企業は数万社に及ぶ。その中で、アドバイザーがお客様の多種多様なニーズに答えられる背景には、社内での徹底したトレーニングがある。
アドバイザーになるため、パソコンのみならず、サーバー、ストレージ、ネットワーク、セキュリティなど幅広いIT分野について、専任のコーチやトレーナーから知識を学ぶ。また、お客様のビジネス状況やIT環境において、どんなところに課題があるかを的確にアドバイスできるよう、様々な業界の知見を深めるとともに、何度も何度もロールプレイングを繰り返し、テストに合格した者のみをアドバイザーと認定している。
多くの企業が直面するセキュリティ面での課題
デル テクノロジーズ アドバイザーが顧客と対話する時、「自分の会社の課題がどこにあるのかわからない」という顧客は多いという。そんな時は、アドバイザーが主体となり対話の中から課題を浮き彫りにしていくわけだが、多くの企業がとりわけセキュリティ面での課題に直面しているという。
「中小企業の多くは、セキュリティに対して危機感が低く、自分の会社がセキュリティ被害に遭うことはないと安易に考えている企業が多く見受けられます。しかし、セキュリティ事故がきっかけで廃業に追い込まれる企業も現実にあり、セキュリティは経営に直結していると言えます」と、島村は指摘する。
現在のサイバー攻撃は、大企業を狙う踏み台にするために中小企業のほうが狙われやすい状況にあり、外部からの攻撃でなくとも、社員によるデータの持ち出しなど内部でのセキュリティ事故も増加傾向にあると、島村は付け加えた。
「セキュリティ対策に自信を持っている企業でも、プロフェッショナルである私たちアドバイザーが対話していくと、課題が見つかるケースがほとんどです。被害に遭わない環境の整備はもちろん、被害にあった際に被害を最小限に留める環境の構築や、BCPの観点からバックアップ環境の整備など、セキュリティにまつわる課題は幅広く存在しています」
デジタルトランスフォーメーションの波に乗せる
第4次産業革命と言われている現在、デジタルトランスフォーメーションを成功させるために、デル テクノロジーズ アドバイザーの果たす役割は大きい。
「第4次産業革命は、AIやIoTなどのITソリューションが牽引役となっていますが、特定の会社や専門家のみに提供するソリューションから、どの会社にも当たり前に提供するソリューションへと今後は変化していくと予想しています。その過渡期である現在は、このデジタルトランスフォーメーションに対して経験や知見がなく、計画を立てようにもどう計画を立てて良いのかわからない、誰に相談して良いのかわからないという会社も多いと思います。
デル テクノロジーズ アドバイザーは、豊富な経験やグループの総合力を活かして、顧客のビジネスを理解した上で、短期・中長期問わず顧客ごとに適した計画の策定から、ソリューションの提案までを一貫して提供することが可能です。加速度を増して進化していくデジタルテクノロジーの世界で、頼れるパートナーとしてお客様を支援していきたいと考えています」と島村は言う。
「適切なIT人材がいない」「誰に相談すればよいかわからない」では終われない、今の時代のIT分野。デル テクノロジーズ アドバイザーは、その中で顧客に寄り添った最適の提案をしてくれる頼もしい存在なのだ。

島村元暢(しまむら・もとのぶ)
デル株式会社 ビジネス営業統括本部 部長。
1981年生まれ。長野県出身。法政大学卒業後、電機メーカーで営業部門、マーケティング部門、商品企画部門を経験し29歳でデル株式会社へ転職。デル テクノロジーズ アドバイザー、アカウントエグゼクティブを経て、現在の役職に就任。
Source
Text by Forbes JAPAN BrandVoice Studio
Photographs by Jun Arakawa
「Forbes JAPAN Web」2020.03.23 配信記事より転載